荒地山ボルダーで遊ぶ   
                    

山と橋を渡る
                             Masao's Photo Gallery 07/05/13

阪急芦屋川9:50→キャスルウォール下B10:575→ボルダーで遊ぶ

ブラックフェース頂F13:00→再びボルダーめぐり→ブラックフェース下14:42

 


  荒地山のボルダーは見る角度によってその姿が異なる。今日は思い切って登山道を離れゆっくりとボルダー見物をすることにした。ボルダーの名前は「関西の岩場 六甲 荒地山」(1985 白水社 林 照茂)を参考にした。
 高座の滝からロックガーデンに通じる中央稜は今日も沢山の人達で賑わっていたが、奥高座との分岐からは急に寂しくなる。とぼとぼ谷道を歩いていると、いきなりでっかいイノシシに出くわした、道を譲ってくれそうにもない、仕方なく迂回することした。すると後からおじさんがやって来たので、イノシシのことを話すと、そのおじさんはなんと追い払うと言う。しばらくすると「ハウス、ハウス」と大きな声が聞こえる。六甲山は外人が開発した登山道なので、外国犬と同じように躾けるのか、何となく納得できた。それにしても元気なおじさんだ。
 しばらく歩くと、大きな石が載っている荒地山堰堤の手前で、谷の向こうから「オオーイ、オオーイ、この先は行けないぞ」、「・・・・・・・×××???」の声が聞こえる。どうやら谷筋を間違えたらしい、気の毒なので「谷の東側(左岸)に道が道がありますよ」と叫ぶと、「サンキュー」と返事がきた。今日はこのコースは賑やかだ。
 鯉のいる荒地山第2堰堤Aの手前で、またまたイノシシの親子に出くわした。「ハウス」叫ぼうかと思ったとき、子どもの方が迂回し親も続いたので、「サンキュー」と声掛けて、やがてキャスルウォールの入口Bに到着した。







 キャスルウォールをフリーで登れるコースは左手山側にあって、まずは写真上左を登り始めたが、7〜8mのところで断念、このまま下るのも哀しいので、写真上右の松ノ木の生えた岩にトラバース、そこから更に右方向(北)に回り込み、前回のコースにたどり着いた。




はじめからこちら(写真上)から登るべきだった。








 やがて、キャスルウォールの頂ランチ岩(と呼ぶ)に到着。ここからは荒地山のボルダー群、ブラックフェース、プロペラ岩がよく見える。
 ランチ岩は今日は誰もいないと思いきや、おじさんが現れて、やがて寝転んでしまった。それではゆったりと自然を独り占めにしてください。私はこれからボルダーに行きます。 荒地山第2堰堤と鯉のいる副堰堤(下流)も見える。






キャスルウォールのランチ岩からみる荒地山ボルダー群



 岩梯子を登り七右衛門ーを抜ける。この七右衛門ーを支える岩が屋根岩である。ここからお座敷岩(と呼ぶ)に行き、三角岩やコーンフレークを経てビッグホルダーに向う。







 上の写真の上部に岩小屋の亀の首らしきとんがった岩が見える。写真左のN岩小屋には4〜5人程度は入れそう。岩小屋の入口に行くには、腐った木の梯子を利用して降りる方法もあるが、不安定なので一旦岩の下に降り回り込方が確実である。



 Lビッグホルダー、ビッグと呼ばれるだけに荒地山では最大のボルダー.正面左側から登ることができる。ここからの展望は素晴らしい。
 逆くの字のクラックが強烈な印象






象の頭



サンデーモーニング左と岩小屋のボルダー



サンデーモーニングは朝日に輝く岩とのこと



ガマちゃん岩

 Kガマちゃん岩とOお座敷岩、ブラックフェースに行くには、ガマちゃんに似た岩を目標としてこの岩の左から下りるとよい。



 右側の岩はガマちゃんに似て愛嬌のあることから「ガマちゃん岩」と呼ぶことにした。



 いつもはお座敷岩で休憩することが多いが、今日は陽射が強いためブラックフェースの上部で昼食することにした。今日もインスタントラーメンとおにぎり、食後のコーヒー。ここは木陰で涼しく眺めも良い。食後のあともボルダーめぐりをすることにしていたので、ゆったりとした気分だ。



 昼食のあと再びボルダーへ、まずはガマちゃんの上、ビッグボルダーの下側にあるのはハンドジャムクラック岩。岩の割れ目に身体の一部を食い込ませて支えることをジャミングという、私にはそんなことは勿論出来ない。


 荒地山のボルダー群を遠くから眺めると特徴のあるレリーフ(浮き彫り)のような岩が目につく。以前から気になっていたが、名前も無い様なので「レリーフ」と呼ぶことにした。



 レリーフの左(北)には天狗の鼻のように突き出た岩がある。この岩も変った岩で見る角度によって名前を変えたくなる。上からみると舌のようであり、北側のガマちゃんから見ると大砲のようにも見える。この岩をとりあえず天狗の鼻と呼ぶことにした。


天狗の鼻を上からみたところ



天狗の鼻をガマちゃんからみたところ



七右衛門ー

 天狗の鼻から、上方のお座敷岩のほうに向う、そこから七右衛門ーが見える。ーの前方にある屋根岩も巨大な岩であるこ






 そして、再びブラックフェースへ、途中までは難なく降りることができるが、最後はすべり落ちる要領で着地する。上るにはもう少し北側(沢にむかつて右)が安全。
 今日のボルダーめぐりは楽しかった。途中、藪の中でさまよい腕が小さな傷だらけになったが、久々に子どものように夢中になった。荒地山を徘徊し始めて3ヶ月、大体の様子が分かるようになったが、いつも何かを見落としているような気がする。そんな気持が毎回荒地山に向わせているのかも知れない。ふと辺りを見渡すと、いつの間にか新緑の季節になっていた。




参考文献 林 照茂:関西の岩場,白山書房,1985.6 より
       難波康則・難波秀則:六甲 荒地山pp32-37
       p34 荒地山ボルダーマップ
 なお本書は、芦屋市立図書館で閲覧できます 


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