蓬莱峡あれ? 座頭谷そして白石谷へ                                              

山と橋を渡る
                             Masao's Photo Gallery 08/9/28(日)


宝塚8:00バス発8:25→しるべ岩8:40→蓬莱峡・座頭谷

Honey Town 10:55→船坂峠12:15→かえる岩12:15

一軒茶屋14:15発14:5→白石谷→有馬温泉




 阪神大水害70周年として
芦屋のルナホールで六甲防災フォーラムが7月28日に開かれ
フォーラムに参加した知り合いからもらった資料の中に
座頭谷堰堤があった。
結構綺麗な堰堤だったので一度見てみたいと思っていたし
以前から蓬莱峡にも関心があり
少し遠出の山歩きをすることにした。
宝塚は遠いと思っていたが
調べてみると岡本から30分ほどでいける。
蓬莱峡の入り口にあたる
しるべ岩にも宝塚からバスで15分ほどらしい。
いつもより少し早起きをして
子供が遠足に行くようなわくわくした気分で
岡本から電車に乗った。

 
 宝塚に着くと
沢山、登山の人達がいて
バスに乗れるかどうか心配したが、
たいていの人達は縦走路を目指されるようで
意外と空いていた。
登山する人達の半分がしるべ岩で下車。
残る人達はいずこに???




しるべ岩

 しるべ岩のバス停を降りると
「しるべ岩この下」と書かれた札があった。
川原に下りてみる
それらしきものが見つからない
あきらめて帰ろうとしたとき
右手に少し大きな岩があったので近づいて見ると
なにやら・・・・と書かれた石碑があった。
多分この岩がしるべ岩なのだろう。
石碑の文字はよくわからない
ネットで調べると阪神国道工事事務所の解説があった。
 (武庫川の支流、大多田川の谷が
2つに分かれる川筋に建つ道標です。
しるべ岩=知るベ岩と呼ばれ、
豊臣秀吉が有馬温泉に入湯の際、
旅人が迷いこんだのを聞いて
この岩に“右ありま道”と刻んだと伝えられています。)
なるほど・・・・


 
8:50

 しるべ岩から再びバス道に
前方に堰堤のような橋のようなちょっと変わった構造物が見える。
六甲防災フォーラムの説明によると
「阪神・淡路大震災により新たな崩壊等が発生したことから
大暗渠堰提を平成15年度に設置」とあった。 


 
 
大暗渠堰堤は万里の長城のような雰囲気があって楽しく歩ける。
近年の土木構造物は直線で形成されることが多いが
このような
なだらかな曲線の組み合わせは
土石流を防ぐという剛なイメージをやさしさに変え
自然とうまく調和させている。
見事な設計だと思う。
 この堰提(橋)から上流を望むと
綺麗な石積み堰堤が見える。
絶えず山肌の崩壊が繰り返される
座頭谷に在って
これまたやさしくあたたかい雰囲気をかもし出している。
右手と遠方に見えるのは蓬莱峡?




蓬莱峡???9:00


 
 とりあえず
堰提橋を渡らず車道を少し有馬方面に向かうと、
ヘアピンカーブのあたりで蓬莱峡らしき風景が正面に・・・。
どこか川に降りる道はないものかと探してみたが見当たらない
仕方なく
元来た道にもどり、蓬莱橋を渡り
太多川を遡り蓬莱峡を目指したが
いつの間にか座頭谷にもぐり込んでしまった。
山と渓谷社のガイドブック「六甲山」には六甲山の伝説として
座頭谷は
座頭さんが迷い込んだことから名付けられたと書かれていたが
言い伝えどおり迷い込んでしまった。




時の流れが感じられる堰提群 9:43

 ここにも六甲防災フォ-ラムに紹介されていた堰堤があった。
一番下が普通の石積み堰堤
その上流が大正時代に作られた自然石積堰堤
さらにその上が昭和中期の鎧石積堰提
最上流が平成8年に作られたコンクリート製の座頭谷堰提だそうだ。
鎧石積み堰堤は石の表面に膨らみを造り落ち
水が目地に当たらないように工夫された工法とのこと。
合理的だけでなく見た目も美しい。
一番新しい堰堤が一番無粋なのは
現在の土木行政の在り方を現しているようで残念だが
登り易い階段が付けられていたので
少し気分を持ち直した。
六甲の谷を歩くと
巨大堰堤の登り下りに膨大なエネルギーを消費し
それだけで疲れはててしまう。
登りにくい巨大堰堤のある谷で事故が多いのも一因かも知れない。




座頭谷堰提 9:48




座頭谷堰提上部の川原 9:57




不思議な岩 10:07




不思議な岩 10:19




座頭谷出口 10:19




ハニータウン 10:49




2本支柱の入り口 11:06

 座頭谷の不思議な岩を眺めながら
座頭谷を後にして林の中に入る。
ここからの登りは結構きつかった。
途中何度も休憩しながら30分ほどでハイウェイに出
ハニータウンに到着。
おいしい蜂蜜をいただいて
元気がよみがえる。
少し休憩して
船坂峠を目指す。
ハニータウンをからハイウェイを右方向
に少し歩くと左手に2本の支柱がある。
ここから再び林に入る。
ちょっと判りにくいかも知れない。




記念碑 11:45




船坂峠  12:15




かえる岩 12:50〜13:15

 ハニータウンを出発してから40分ほどで記念碑に到着。
地図を見ると船坂峠に出るには
記念碑の東に続く道が本道になっていたが
西方向にも踏み後がある。東向きは一山回り込む必要がある。

西行きは
ほぼ平坦で近道。
磁石で方向を確認して西に進むことにした。
  しかし
これが正解だったかは疑問!!!。
踏み跡とマークはたちまちなくなり
谷に下りてしまう。
思い直し
少し斜面を這い登ると
なんとなく踏み跡らしきものがある。
笹と蜘蛛の巣をかき分けて
船坂から船坂峠に通じるハイキングコースにでた。
そして船坂峠に・・・・
 船坂峠から一軒茶屋までは縦走路で沢山の人達に出会った。
お腹がすいてきたが適当な場所がなかなか見つからない。
やっとのことでカエル岩と書かれたすぐ上に
程よい岩場がここでお湯を沸かし昼食にすることにした。

 この後
一軒茶屋までの縦走路は人が多くて
面白みも欠ける。
14:10一軒茶屋に到着
このまま魚屋道を下ろうかとは思ったが、
少し燃焼不足だったので久々に白石谷に下りてみることにした。




白竜滝 15:08


蓬莱峡に寄るつもりが
六甲山の伝説どおり知らぬ間に
座頭谷に入り込み
不思議なところにある記念碑で
あえて道をはずし
燃焼しきれぬまま山頂についてしまった。

白石谷は久しぶり
滝は緑にあふれ
気持ちよかった。

有馬かんぽの金泉で汗を流し
ニュルンベルグでのどを潤し
秋の風を感じる

今日も一日お疲れ様でした。




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