大月地獄谷(紅葉谷)遡行                                                  

大月地獄谷徘徊マップ PDF 
                      山と橋を渡る
 Masao's Photo Gallery 08/10/18

岡本バス停8:47→渦森橋8:57→荒神山第二堰堤9:13→F0 紅葉滝10:482

F1地獄大滝11:19→F2 11:30→A7 12:55→みよし観音13:47→有馬温泉




渦森橋バス停着 8:57

 住吉川水系には東から、黒岩谷西滝ヶ滝・水晶谷五助谷、大月地獄谷(紅葉谷)、西山谷と五つの谷があるが、大月地獄谷(紅葉谷)はまだ遡行したことがなかった。この谷は『六甲ハイキング』大西雄一著によれば「表六甲の中では最優秀である。しかし遭難事故がもっとも多く・・・」と書かれている。いつか遡行してみたいと思っていたが、一人歩きには多少の不安もあった。先日、新しいリュックを買ったので、その記念に、気持ちを引き締めて遡行を試みることにした。


大月地獄谷入り口 9:13


Googleマップでみると


 渦森橋バス停から少し引き返し、橋を渡り、霊園方向(石切道に続く道)の沢に沿って歩く。しばらくすると右方向に大きく曲がるヘアピンカーブが見えてくる、ここから谷に下りるか、それともできるだけ堰堤を避けるため、石切道の案内板辺りから入ろうかと少し迷ったが、舗装道を歩くよりは沢の方が楽しかろうと、ここから遡行開始することにした。
 手前に見える石積み堰堤が荒神山堰堤(堰高16mS26年完成)、奥のコンクリート堰堤が荒神山第二堰堤(堰高13.5mS46年完成)。と・・・誰かがウロウロ・・・・地獄谷の入り口を聞かれたが、私も始めて・・・・・先人はリボンの目印を頼りに左手より谷に下りてみたそうだが、進めそうになく引き返したとのこと、右方向も怪しげだとか・・・・
 ともかく、右手(左岸)より進入することに・・・結果は正解・・・2つの堰堤の左岸を巻き、谷に下りる。A1の標識があった。そしてもう少し先に進むと右手斜面に階段通路がある。ここからも入れるのか・・・なんとなく、先人Sさんとみよし観音まで同行することになった。六甲二人歩きは初めての経験・・多分・・かなりSさんの足を引っ張ってしまったかもしれない。

 9:34 荒神山第三堰堤は右岸から、木の根っこを掴みながら登る。やれやれ、この谷も堰堤越えに泣かされそうだ。そして8:48 A3の標識を過ぎると、またしても巨大な堰堤(第四堰堤)が・・・登り口はどこ? 左手(右岸)に腰高ほどのステップがあり無理やり登る。最上段はブッシュに妨げられるが、引き返すのももったいないので強引に・・・何とか登りきることができたが、正解の道は左岸にあった。堰堤の天端でフェンスを乗り越え対岸に渡る。


荒神山第四堰堤 9:50


紅葉谷第四砂防ダムを巻く 10:27

 再び沢に下り、小さな石積み堰堤を越えると紅葉谷堰堤。これは左からロープを頼りに越える10:13。
 紅葉谷第四砂防ダム、ここも左(右岸)から登る。堰堤の天端を更に高く巻く。テープを確認して谷に下りる。(堰堤天端から直接下るのは少し危険?)
 続いて、紅葉谷第二砂防ダムは左岸(右手)より登る。天端の上に赤い柵が見える。石切道に通じるルートなのだろうか?



紅葉谷第二堰堤 10:41 
天端の赤い柵
石切道に通じるのか?



紅葉滝 F0 10:48




 紅葉谷第二堰堤を越えるとF0紅葉滝が現れる。この谷で初めての滝らしい滝。滝の右側にロープがありよじ登れそうだったが、少し手前の左岸の巻き道から越えることにした。 と・・紅葉滝の上流に、またもやコンクリートの堰堤が、ここは左(右岸)にタラップが付いていたので比較的簡単に越えることができた。
 谷間にはちらほらと紅葉が・・・紅葉谷と呼ばれるのは、その名のとおり??・・とすれば、その時期(来月あたり?)にもう一度来てみる??・・・ただし、堰堤越えはもう沢山!こんどは石切道の案内板から入ろう。


格子型鋼製堰堤 11:12

 鋼製パイプで格子状に組み立てられたジャングルジムのような堰堤は、災害時の大きな岩を捕捉する事によって土砂流をくい止めるとのこと。小さな石や土砂を普段は透過させることで自然に近い状態を保てるのだろう。登山者にとっては堰堤の直下を通過できるのでラクラクかも。五助谷にも同じような堰堤があった。



F1 地獄谷大滝 11:19〜25



二つのチョックストーン



F1 大月地獄大滝11:19〜25 
大きなチョックストーンが2つあった
(岩壁の割れ目にはまりこんでいる石)

滝の高さはおよそ20mほど
滝口に立つと迫力があります
この滝を目指して
直登する爪跡がところどころに

Sさんは滝の手前のロープから
私はもう少し手前の斜面を
お互いの力量にあわせて登る





阪神・淡路大震災で崩壊したと言われる F2 11:31



F2は右手のロープから越える 11:35



F2 上流のD1左タラップを登るSさん 11:36



D1 左岸 紅葉が・・・11:39


D2 11:50 池ぽちぁ?

 F2を越える、ほっとするのもつかの間、ここから先も堰堤が続く、仮に名付けたD1(Dam1)はデッカイ堰堤!それでも左に昇降タラップがあるので比較的ラクに登れる。が、なぜか登らされている感じで、不思議な抵抗感があった。D2もD1と同様右手のタラップから登る。およよよ・・・天端から降りようとすると池となっていた。Sさんが先に下りてみて、大丈夫とのこと! 


D3 11:58 右岸の崩壊



D4平成16年度16−地防1-8号 12:05



A7の標識を過ぎるとF5 12:18
 F1・F2を越えてからも堰堤の連続、疲れます・・・・・・
やがてA7の標識が現われ、F5滝が見える。滝のすぐ右手にはロープがあり登れそうだが、すべりそうで危険・・・・ここは慎重に手前の右斜面を登ることに。ところが少し登ったところで左手の谷に下りる斜面に赤いテープが・・・左テープに従ってSさんが下るもののかなり危険とのこと・・・・補助ロープを使いますか?とSさん・・・
 辺りを見渡すと右手の蔦の絡まる斜面にテープが・・・多分こちらが安全! が、ここもなかなかの急斜面・・・のぼり切れば谷を離れ石切道か????(F5滝は左斜面にロープ&鎖場があって登れるとのこと)未確認
 ともかく、沢からできるだけ離れないように、小さな沢を見つけて下降する・・・・・
ブッシュまみれの谷に・・所々先人たちが付けてくれたテープを頼りに、不安を感じながら遡行する・・・・多分 多分 長らくこの道はだれも通っていないのかもしれない。Sさんと藪をくぐりながら黙々と進む。もう後には引けない!



F5左岸の急斜面12:29 



G5上流の川原 12:42



D6(昭和47年度・・)堰堤の登り 12:50

 この後も堰堤が続く、D5堰堤を左のタラップから登り、川原に下りると、沢に倒木が、この倒木の下がF6のようだ。倒木の上を滑らないように慎重に渡る。やがて、D6 昭和47年度・・と名版のある堰堤が・・・堰堤の右下のY字に張られたロープを頼りに登り、そして下る。谷に出ると工事用のトラロープが張られていて、「迂回路」の標識がある。が、そのまま谷筋を行く。
 そしてA8の標識が、その前方に小さな滝F7が見える。A8は二股になっていて、右手小滝の方向に進む。


12:56 小滝F7にはトラロープ



F8 12:59
 F8の滝 かなり疲れた。あまり感動もなく写真を撮ってから左手のトラロープから登る。すると、またもやコンクリート製の堰堤D7・・・・が・・・堰堤の左に丸太で組まれた階段がある。13:04



13:09 最後の小滝F9?



ヤブの中 13:21

最後の小滝を過ぎると小さな堰堤が連続して現われる。
道とはいえない藪の中を突き進む。
ところどころに記されたリボンに元気をもらう

もう少しで脱出できそう
あっ! 
ケーブルカーの架線が・・・



13:24 ケーブルカーが見える



みよし観音に到着 03:47


藪からひょっこり顔を出すと
そこは見覚えのある
みよし観音

いつもながら
谷を脱出したあとの開放感はたまらない

何だここだったのか とか
疲れと安堵が
一緒になって
ふたりでうなづく
S氏はこれから芦屋地獄谷とか
私は紅葉谷をくだり有馬の温泉に

とりあえ二人で
ガーデンテラスまで
コーヒーとビールで乾杯をして
また会えることもあるかも
名も聞くことなく別れた

Sさんのおかげで
無事 難関大月地獄谷を突破!

今度は一人
有馬 紅葉谷を下る



紅葉谷のぶなの木



今日も一日
ご苦労さまでした




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