『メディア』　
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観劇記　あまご　
2021年10月112日　
　

写真は結婚式の日
多分クレウーサと踊るジェイソン
邦題：『メディア』　原題：MEDEA
製作年：2014年
上映時間： 1時間39分
原作：エウリピデス
脚色： ベン・パワー（NTLive「リーマン・トリロジー」翻案）
演出：キャリー・クラックネル（NTLive「深く青い海」）
　　　ロス・マクギボン（共同監督）
音楽：アリソン・ゴールドフラップ、ウィル・グレゴリー
出演：
メディア／ヘレン・マックロリー（「クイズ　〜100万ポンドを夢見た男〜」）
ジェイソン／ダニー・サパーニ（「ブラックパンサー」）
ナース／ミカエラ・コール（「ずっとあなたを待っていた」）
Kreon／マーティン・ターナー
Aegeus／ドミニク・ローワン（「ホロウ・クラウン／嘆きの王冠」）
Kreusa／Clemmie Sveaas

あらすじ
黒海沿岸のコルキスの王女メディアは
コルキスの国宝「金羊毛皮」を手に入れるためやってきた
イオルコスの英雄ジェイソンと恋に落ちてしまった。
弟を殺害し「金羊毛皮」を手に入れたメディアは
ジェイソンと共に祖国を離れコリントスに遁れてきた。
そこで二人は二人の息子を生んだ。
しかし、その後
ジェイソンは保身のためコリントスの国王クレオーンの娘クレウーサと再婚するという。
怒りと悲しみに包まれた彼女に対して
ジェイソンは二人の息子を連れて国を出るように命令する。
一日の猶予をもらった彼女は復讐を決意する。
メディアの復讐は、
結婚祝いとして毒薬をしみこませた衣装をクレウーサに贈る。
衣装を身に着けたクレウーサは身体を焼き尽くし、
助けようとした父の国王クレオーンと共に命を落とす。
さらに、二人の息子も自らの手で殺害し
夫であったジェイソンにも息子を失った苦しみを与えることで復讐をするのだった。

壮烈な芝居でした
原作は2400年前のギリシャ悲劇だが
この舞台は現代
ラストの空飛ぶ竜車も出てこない
メディアは魔法も使わないし普通の母親のように見える
それだけに
なぜ二人の息子を殺したのか
ジェイソンを殺せばいいのにと思うのだが
二人の共通の愛する息子を亡くすことにより
悲しみを共有する
パラドクスな愛なのかもしれない
ギリシャ悲劇は不条理故に
訴えるものが強烈に響く

上手い役者と絶妙な舞台
写真にある二人の踊りは
現代的なコンテンポラリーダンス
コロスたちも上手く配置されていました
さすがロンドン芝居です
　

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