『フタマツヅキ』 
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観劇記 あまご 
2021年11月12日 
 
作・演出:横山拓也 iaku
大阪ABCホール



横山拓也さんの芝居は2018年に俳優座で真鍋卓嗣演出による
「首のないカマキリ」を観ました
今回は2作目ですが
来週東京で文学座公演「ジャンガリアン」を観に行く予定です

今回は初めてのiaku公演です
あらすじは公演チラシから

二間続きの向こうの部屋から
くぐもった声が襖越しに聞こえてくる。
何度もつまずきながら
小さくボソボソ繰り返される。
一人になれない狭い市営団地。
布団にもぐって耳を塞ぐ。
たったひとつのネタすらまともに覚えられない
噺家くずれのダメ親父。
誰もが希望を持てた1980年代を謳歌しながら
自らの夢を雑に扱った父と
苦難の2000年代に生まれ
シビアな毎日で夢を見る暇もなかった息子。
反目してきた親子が2020年代を迎え
大きく変化した家族の形を改めて見つめる




場面が変わるごとに二間の舞台が回転します
最初の場面は1970年代に建てられた古い団地の二間続きの一室
2019年
和室とダイニングが続いています

座っているのは二荒亭山茶花こと鹿野克(しかのすぐる)(60歳)
開店休業中の咄家

中央左は鹿野克の妻雅子(53歳)
パチンコ店のホールスタッフとして家計を支えている

そして鹿野花楽
鹿野克の息子(20歳)
回転寿司店でアルバイト
介護の仕事が決まったばかり
幼い頃名前のせいで仲間からいじめにあったため
父とは敬遠の仲

上手(右端)にいるのは二荒亭茶ノ木(49歳)
山茶花の弟子
今は慰問専門の噺家
山茶花に慰問で稼ぐように勧めに来ている

雅子さんは立派です!
稼ぎの少ない夫を励まし息子を育てました

舞台は突然変わって
若い噺家と自殺希望の女の子が現れます
なんとスグル34歳
マサコ27歳
二人の出会の場面だったと
しばらくしてやっと判りました
26年前にタイムスリップしていたのです
雅子が克を懸命に支えていた気持ちがわかりました
世知辛い世の中で懸命に生きている雅子さん
雅子さんを演じた清水直子さんと若き頃の雅子さんを演じた橋爪未萠さん
モロ師岡(鹿野克)さんもいい味が出てました
ザンヨウコ(沢渡裕美)さん 平塚直隆(二荒亭茶ノ木)さん
 長橋遼也(若き日の克)さん 鈴木こころ(竹橋由貴)さん
杉田雷麟(鹿野花楽)さん達 
見事なアンサンブルでした



上演台本

上演台本も読み応えあります


 

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