MIHO MUSEUM Bridge
    
2005年8  Photo Gallery

  ミホミュージアムは信楽町の山中,神秘的な秘境のようなところあります。
建物は周囲の自然環境に配慮し建築容積も80%を地中に埋没させるなど、自然を可能な限り残した設計になっています。建物全体の設計はルーブル美術館の入口にあるグラン・ピラミッドを設計したイオ・ミン・ペイ氏です。グラン・ピラミッドは、地下のエントランスロビーに自然光があふれるようになっていますが、ミホミュジアムも同様にスカイライトから自然光が差し込むようになっているようです。美術館にはまだ入っていないのです。


                                                
M.ペイ氏の略歴
1917年、中国・広東州で生まれる。
1940年、マサチューセッツ工科大学卒業。
1948年〜55年、Webb & Knapp.Inc.のディレクター。
1955年、I.M.Pei & Partnersを設立。

ミホミュージアムのエントランスは橋と同様にパイプとケーブルの吊屋根構造です。中には売店とおしゃれなレストランがあります。エントランスホールの左手に美術館に向う道があります。






トンネルを抜け、橋を渡ると美術館です。このトンネルには現世を断ち切るような静寂さと幻想的な雰囲気があります。トンネル内は吸音装置が施されており、トンネル特有の話し声や足音などの響き音がありません。






 ミホミュージアムのこの橋は、我々が住む世界と別世界とを結ぶ架け橋です。別世界すなわちShangri-La 【シャングリラ】サンスクリット語で隠された聖域、地上の楽園を意味しています。この桃源郷は、MIHO MUSEUM通信の名前にもなっています


 この橋の構造を担当したのは、レスリー・ロバートソン氏で、ワールドトレードセンターや中国銀行香港支店ビルなどの設計で有名です。この橋は「逆斜単経間三角形立体トラス」で、馬蹄形のアーチタワーに支えられたケーブルは、トンネルにアンカー(定着)されます。








 この橋途中までは斜張橋ですが、右上写真のように、ケーブルは橋の下にもぐりこみ、キングポストと称される支柱をもち上げるような構造システムとなっています。逆斜ケーブルとかケーブルトラスとも呼ばれています。床版はステンレス製のグレーチングに透水性の樹脂を充填した構造で軽量化がはかられ、歩行も快適でした。











 この橋のもうひとつの特徴は補剛桁がパイプトラスでできていることです。構造的にもすっきりしており、美しいと思いました。




美術館のホールです。


 
美術館のホールから








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