弥勒菩薩たち         
2006年9月     
山と橋を渡る  Masao's Photo Gallery  



広隆寺南大門

     突然思い立って、広隆寺の弥勒菩薩さんを拝みに行くことにした。今年の夏は南禅寺〜インクライン、鞍馬〜貴船、そして今回の広隆寺〜渡月橋と京都によくいった。休日を家にいると暑いので冷房の効いた電車に乗って日帰り旅行をしてみようと思ったのがきっかけで、いざ京都に行ってみると、お寺は意外と涼しく、人通りも少ない。日本の夏は湿度も高く暑いことから、昔からの建物は夏向きに造ってある話しを聞いたことがあったが、寺院はまさにその通りである。 

 冬は暖を取り、厚着をすればしのげるが、夏はとりうる手段は少ない。山影に建物を配置し、風通りを良くし、緑と小池(水)を適宜取り添え冷気を程よく循環させ、見た目も涼しく感じることができれば、快適な夏が過ごせるという訳である。それにしても、現代の日本建築は夏向きでない。建物の配置も海風や山風を遮断するかのように東西に長い高層建築が立ち並び、建物だけでなく鉄道や高速道路も風の通り道を遮断している。




 南大門は京福電車嵐山線太秦駅のほぼ正面にあり、元禄15年に再建された楼門である。正面左右の金剛柵内に仁王像が安置されており、この仁王さんは楼門より古く室町時代の作品とされている。 よく仁王さんの足元には邪鬼が押さえ込まれいるが、ここにはいない。残念!


講堂内陣

南大門から入ると講堂があり、中央に阿弥陀如来、右手に地蔵菩薩、左手に虚空蔵菩薩像が安置されている。お地蔵さんはかわいい、ところで、如来さんと菩薩さんとの関係は決まりがあるとのことだが・・・。一般的には

 釈迦如来には、文殊菩薩と普賢菩薩、
 阿弥陀如来には、観音菩薩と勢至菩薩、
 薬師如来には、日光菩薩と月光菩薩

そんなに厳密ではないのかもしれない。
新霊宝殿にある薬師如来(12月22日の1日が特別開扉)の両脇は月光菩薩と日光菩薩であつた。仏様の写真撮影は禁止のため、パンプレット(700円)と絵葉書の写真です。





太子殿

太子殿の左奥に進む十善戒の碑があります。
その右手奥が弥勒さんをはじめ
沢山の仏さんが安置されている
新霊宝殿です。






地蔵菩薩像



新霊宝殿の前庭


十善戒
 不殺生(ふせっしょう)・・・むやみに生き物を傷つけない
 不偸盗(ふちゅうとう)・・・ものを盗まない
 不邪婬(ふじゃいん)・・・・男女の道を乱さない
 不妄語(ふもうご)・・・・・うそをつかない
 不綺語(ふきご)・・・・・・無意味なおしゃべりをしない
 不悪口(ふあっく)・・・・・乱暴なことばを使わない
 不両舌(ふりょうぜつ)・・・筋の通らないことを言わない
 不慳貪(ふけんどん)・・・・欲深いことをしない
 不瞋恚(ふしんに)・・・・・耐え忍んで怒らない
 不邪見(ふじゃけん)・・・・まちがった考え方をしない

 私いは不瞋恚(ふしんに)耐え忍んで怒らないが必要かも知れない


弥勒菩薩半跏思惟像と泣き弥勒、ともに国宝です。
泣き弥勒は百済からの貢献仏です。
ソウルの国立博物にも弥勒菩薩の半跏思惟像があります。
弥勒様の対面には3体の観音像があります。
弥勒様は小さいけれど観音さまは大きい!



不空羅索観音



十一面千手観音



十二神将像


四天王


毘沙門天





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