山形四人旅(2)ひさしさんの故郷を訪ねて
  
      
    
2018年10月20日     
山と橋を渡る  Masao's Photo Gallery




東北4人旅2日目の朝

折角ですからちょっと早起きして
山形城まで行ってきました



山形城には天守閣がないのかな〜




櫓が見えてきました




本丸に渡る橋




どうやら天守閣はなかったようです




山形城をあとにしてホテルに帰ります

ホテルの朝食も美味しく頂きました
山形名物の
芋煮
玉こんにゃく
そして夕べの蕎麦が美味しかったので
そばを少々
デザートはさくらんぼ入りのゼリー




8:21 山寺駅に到着

正面に見えるのが山寺の全景です




ぐっと接近

芭蕉がこの地を訪れたのは329年前
芭蕉が愛した風景が目の前にありました




橋の下も大きな岩場です
巨石・巨石・巨石




8:37 登山道到着
ここから1015段の石段
往復で1時間半
頑張って登ります




階段を上ると重要文化財の根本中堂
山寺は正式には
宝珠山立石寺という天台宗のお寺だそうです




芭蕉句碑
「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」 1689年




芭蕉・曽良の像


  

芭蕉の『奥の細道』における奥州・北陸の旅に同行した 河合曽良




いよいよ山門です

山門に入ると
「昔から石段を一だん二だんと登
ことにより私たちの煩悩が消滅すると
信仰されている修行の霊山です。」

書かれていました




はたして煩悩は消えるか?




せみ塚の下の広場




百丈岩




せみ塚




阿弥陀堂




阿弥陀堂




仁王門




仁王門をくぐると開山堂が見えてきます




納経堂と開山堂

開山堂の右を登ると五大堂




五大堂から仁王門を眺める




街並み




奥之院




奥之院からの眺め




三重小塔

山寺の拝観も無事終了
はたして煩悩は消え去ったか?

この後山形に戻り
駅中食堂で昼食




この「ひっぱり麺」というウドンが絶品でした
ウドンをどんぶりにひっぱり込み
鯖缶・ねぎ・納豆と温玉をかけて
だし汁をかけていただく
納豆はだめですが
本当に美味しかった

ところで山形はラーメンも美味いそうですが
私は蕎麦にウドンです




この後もローカル線の旅が続きます




13:36 羽前小松駅に到着
小松市はダリヤの国だそうです




今回の旅行のメインテーマは
川西町フレンドリープラザ
遅筆堂文庫・劇場・図書館があります




正面の絵は
「古墳のある町のファンタジー」

ロビーは80〜120席の小ホールとして利用されているそうです
学芸員さんのお話によると
芝居や音楽会・落語会など様々なイベントが行われ
音楽会の時は移動式の反響版を使用するそうです
写真には見えませんが
後ろの階段などが観客席になるそうです

こんな感じのアットホームな空間です


(川西町フレンドリープラザHP)から




ギャラリー「フレンドリー」は
写真・絵画・書道などの展示に利用されているそうです




野外劇場もありました
薪能や野外劇・ジャズコンサート・映画の上映など
羨ましい限りです




「日本奥地紀行」を書いたイザベラバードの記念碑もありました




そしてメインの劇場はこの奥にあります

あいにく高校の演奏会のリハーサル中
舞台には上がることができませんでしたが
なかの様子を見せていただきました

多目的ホールなのですか?と聞きましたら
演劇専用ホールで
音楽会の時などは移動式の反射板を用いるそうです
なるほど・・・



(川西町フレンドリープラザHP)から

客席は717席
演劇専用ホールでこまつ座の公演も
年2回程度あるそうです
次回公演は
『イーハトーボの劇列車』

このあと遅筆堂文庫に

館長さんと書士の方に案内していただきました




奥が遅筆堂文庫の入口です
井上ひさしさんが座っておられます
残念ながら館内は写真撮影禁止




ここから先の写真はパンプレットと川西町観光協会HPから

「遅筆堂文庫」は1987年(昭和62年)
川西町出身の作家・劇作家 井上ひさしさんから寄贈された
蔵書7万冊をもとに開設された。
 1994年には、遅筆堂文庫を核に
劇場と川西町立図書館を併設した
複合文化施設「川西町フレンドリープラザ」が完成。
開設以降も井上ひさしさんからの寄贈は続き
現在では、資料22万点(2010年現在)を収蔵している。
一人の作家が作品を生み出すために集めた資料、蔵書を一堂に会する
珍しい文庫として注目を集めている。
 『遅筆堂』とは「遅筆でも良い作品を書きたい」という井上ひさしさんの号で
それをそのまま、文庫の名称に冠している。
(川西町フレンドリープラザHPから)



川西町観光協会HPから




川西町観光協会HPから
全国から約650冊の井上著作本が集まった本の樹




川西町観光協会HPから
付箋や書き込みがたくさんありました




(川西町フレンドリープラザHPから)




遅筆堂文庫の2階は川西町立図書館
一般図書の他児童書など6万冊の蔵書があるそうです
(川西町フレンドリープラザHPから)



別室にある蔵書です
普段は未公開だそうですが
栗田館長の案内で見せていただきました
公開されている蔵書は一部で
ここに井上ひさしさんの命があるような思いにとらわれ
涙か滲みました

集まられた本は
落語全集・地方史・宗教本・言葉・伝承紀など多岐にわたり
井上芝居はこうやって丹念に描かれていたのでした

展示室に井上流の読み方10箇条がありました
「一日30冊は読みます」という井上ひさしが指摘する読書術です

その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
オッと思ったら赤鉛筆     
索引は自分で作る       
本は手が記憶する       
本はゆっくりよむと速く読める
目次は睨むべし         
大事な辞典はばらばらにしょう
栞は1本とは限らない     
個人全集をまとめ読み
 








2008年9月には
山形市の洋菓子販売 潟Vベール本社敷地内に
分館(シベールアリーナ&遅筆堂文庫山形館)を開設し
川西町の「遅筆堂文庫」から約3万冊の蔵書を移動させ
展示閲覧しているそうです
公益財団法人 弦 地域文化支援財団
〒990-2338 山形市蔵王松ケ丘2-1-3
[TEL]023-689-1166

館内の案内に2時間もお付き合い下さり
館長を始め学芸員の皆さま
本当にありがとうございました
紹介して頂いたこまつ座の井上麻矢さんにも
感謝!感謝!です

あとは自由行動で2階の図書館で本を読んだり
散歩したり
私は遅筆堂文庫の見学
あっという間の3時間でした



フレンドリープラザの配置図

中央にロビーがあり野外劇場があります
右手には遅筆堂文庫と図書館
左手にはホールがあります
舞台は広く
客席はコンパクトです

駅まで5分ぐらいですね
駅が見えます




羽前小松駅

ここから再度米沢にもどり
今日は赤湯温泉で一泊です




赤湯温泉のある南陽市には「夕鶴の里資料館」があり
民話「鶴の恩返し」をモチーフにした資料や
語り部館などがあるそうです
東北の文化は奥深いです
また来たくなります


赤湯温泉は920余年の歴史があり
源義家の弟、源義綱が発見したとされる。
家臣達がこの温泉で傷を癒した際
傷から出た血でお湯が真っ赤になったことから
赤湯と呼ばれるようになったそうです。
江戸時代は米沢藩の湯治場として栄え
上杉治憲(鷹山)も湯冶に訪れたという名湯です




明日は一三夜
今宵の月も美しく
足湯につかりながら旅の疲れを癒しました



明日は赤湯から新幹線で東京に
新国立劇場で
カミュー作 『誤解』を観劇です
井上ひさしさんを訪ねての山形の旅
無事終了しました
また来ます!
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