『観劇記 うちやまつり』 

観劇記 あまご 
2015年2月20日
伊丹 アイホール 
 
          作:深津篤史
          演出:空ノ驛舎 

                   
 『桃園会』の深津さん亡くなられたのは昨年の7月でした。5年にも渡る長い闘病生活だったそうです。病を知ったのは、ちょうど1年前、『のにさくはな』を見た帰り道、鑑賞会のツルさんから聞きました。病と闘いながらの芝居作りだったとは・・・
 深津篤史(しげふみ)さんを知ったのは最近のことです。2年半ほど前、新国立でのハロルド・ピンター作『温室』の演出、そして、1年半前、西宮芸文での別役実作『象』の演出、2作とも衝撃的な舞台でした。『桃園会』という劇団を立ち上げ、関西発の狼煙を揚げ続けていた深津さんでした。

「自分が頑張れば、地方の演劇人に東京での仕事のルートが作れる、みんなに、芝居の夢を持ってほしい、劇団と自分に続く演劇人が、地方にあっても芝居作りに打ち込める環境を作る。」それが深津の一番大きな夢でしたと。そして、今回の芝居『うちやまつりは』追悼記念ではありません、深津は劇場にいますと、書かれたパンプレットが届いたのは昨年末でした。そして、昨日、伊丹のアイホール、深津さんが見守る小さな空間で、役者と観客の緊張したひと時を過ごすことができました。見る側にも、演ずる側と緊張した空間を共有することにより、不思議なカタルシスが生まれることを知りました。関西で暮らすものとして、深津さんと共にできるだけ『桃園会』の芝居を観続けて行きたいと思います。




台本とチラシ
配役                
はたもとようこ
森川万里
橋本健司
原綾華
坂田愛子
石塚博章
大本淳
大熊ねこ
小中太
橋本浩明
藤田かもめ
松寄佑一
森本研典


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