『ツインズ 観劇記』 |
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観劇記 あまご 2016年1月7日 森ノ宮ピロティホール |
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作・演出: 長塚圭史 出演 長男 リュウゾウ :吉田剛太郎 次男 ハルキ :古田新太 ハルキの娘 イラ :多部未華子 亡き長女エリコの息子タクト:葉山奨之 タクトの妻ユキ :石橋けい お手伝いさん・ローラ :りょう ローラの連れ・トム :中山祐一郎 |
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暗闇の中から多部未華子が現われ ピアノを弾き始める ゆるやかに時に激しく 一心不乱に しかし そこにはピアノは存在しない ホリゾントには海の風景が浮かび 幻想的な長塚圭史たちの舞台がはじまりました。 『ツインズ』 公開ゲネプロより |
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長塚圭史さんが演出した芝居はこれまで何本か見たことがあります。 『ガラスの動物園』 『浮標(ぶい)』 『南部高速道路』 『鼬』 いずれも素晴らしい舞台でした。 いま注目している演出家です。 しかし 作:演出作品は初めて 予備知識なしの舞台です。 難解! 舞台の背景がなかなか理解できません 〜‥〜 暴力的なハルキ(古田新太)はなぜ食べようとしないのか とれたての魚に唾を吐きかけるのか? 何故、娘をオーストラりヤに移住させようとするのか・・・ 渡航費用を兄にせびります。 父親の遺産を分けろと 双子の赤ん坊(ツインズ)の若い父親もまた 海のものを食べようとしない 自分の赤ん坊にも興味を示さない・・・ ローラは毎日海に潜るという 海の妖精のような存在でリュウゾウの父親の看護婦さん? ローラの連れ合いのトムはコックさん 海の幸をふんだんに採り入れた料理を作る陽気な若者 ハルキとタクト以外はトムの料理を美味しそうに食べています。 舞台は長男リュウゾウが父親と住む海の傍に建つている豪邸 亡き長女エリコの息子タクトとその妻ユキ 双子の赤ん坊も一緒に暮らしているようです。 長女エリコは海の中に逝ってしまったとリュウゾウは言います。 タクトは母は他の街に行ってしまったと・・・ 二人の関係もまた不思議です。 この物語に登場する人たち 漂流する「海の家族」のようです。 ときどき リュウゾウは海水を美しいグラスで飲んでいます。 双子の赤ん坊のくちびるに海水を含ませています。 赤ん坊は何故かイラによって海に・・・ ? なんとなく解りかけてきます。 ここは 汚染された日本 近未来の家族の物語なのか? 古田新太さんの芝居は初めてです。 バット持った暴力的な男が 娘に殴られて指を切り落とされてからは 去勢された男のように変身 とてもおかしかった。 古田さんは劇団新感線の俳優さん 以前 劇団新感線のいのうえひでのりさんが演出した芝居を観た時 新幹線にはついて行けんな〜と思いましたが 長塚圭史演出による古田新太さん いい味が出てました ついて行けました。 最後は全員揃っての晩餐会 その楽しそうな舞台の端に 海に流れたツインズが亡霊のように立っていましたね。 喜劇と悲劇が交差する 不思議な芝居でした。 ひしひしと狂気が迫ってくる今 このことを見過ごさないように そんな想いです。 |
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