『セールスマンの死』 
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観劇記 あまご 
2016年6月3日 
 
          作:アーサーミラー  訳:酒井洋子 演出:西川信廣 
                        文学座公演 八尾プリズムホール 

                   
待望の「たかお鷹:ウィリー・ローマン」です。
関西の鑑賞会の例会から外れたので
名古屋に見に行こうかと思っていたら
中部・北陸公演の途中に関西に立ち寄ってくれました。
演出の西川さんは今月の「悲劇喜劇」の中で
『演劇が社会に果たす役割を拡げるためにも
地域劇場とのタッグを真剣に考える時期だと思っている』

最近の近畿演鑑連の例会には物足りなさを感じることが多く
劇団のこうした取り組みとても嬉しく思います。
神戸演劇鑑賞会の有志達と行ってきました。



セールスマンの死は昔
滝沢修:ウィリーで2度見たことがあります。
神戸での最後の舞台は20年前1996年2月
劇団昴が久米明:ウィリーで上演しましたが
阪神大震災の直後で見逃していました。

名優・滝沢修のウィリー・ローマンは
ぼんやりとしか覚えていません
昨年
戯曲の会で読んで思いました
たかお鷹さんならウィリー・ローマンを等身大で演じられると・・・
私もそんな世代になりました。
そして
この芝居が描かれた時代背景と今が重なるのです。
やっと家のローンが払い終え息子たちも大人になり
定年を迎え見る夢は昔のことばかり
ローンを払い終わった家や電化製品の修理に追われ
若い人たちの多くは不安定な生活に
どんな夢を見て
どんな未来に希望を託すのか



ちょうど今月のカレンダーは「セールスマンの死」でした
絶望と暗闇の中
庭に植えた植物の種に希望を託すウィリー
とても悲しい物語ですが
隣人の救いの手も拒絶してまでも
誇りを持ち仕事愛したウィリー
家族を守り息子たちに夢を与え続けたウィリー
そんな等身大のウィリーがとても愛おしく
やはり泣いてしまいました。
文学座の皆さんに感謝です。
ウィリーの妻リンダを演じた富沢亜古さん
厳しい生活を支えながらも明るく
素敵でした

文学座2014カレンダー


文学座2017カレンダー


文学座2014カレンダー

もう二度と見ることが出来ない芝居かもしれません
 

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