『盟三五大切』 
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観劇記 あまご 
2017年7月20日 
大坂松竹座 
          作:鶴屋南北 
             薩摩源五兵衛: 仁左衛門
             笹野屋三五朗: 染五郎
             芸者小万   : 時蔵
             家主の与助 :  鴈冶郎
                   


仁左衛門さんは歌舞伎人でこんなこと語っておられます
6年ぶりに大阪で源五兵衛を
 仁左衛門は自身が演じるよりも前に
新劇で『盟三五大切』を上演していたのを見て
「新しいお芝居をなさっている方々がこれを上演されている。
歌舞伎の作品もこんなに面白いのかと思っていただける」と
当時のことを強く覚えていると言います。
その後
初世辰之助(三世松緑)の源五兵衛で136年ぶりに歌舞伎で復活上演され
仁左衛門も三五郎として出演しました。
源五兵衛は平成20(2008)年11月歌舞伎座で初演
6年前に大阪で演じて以来今回で3度目となります


私が観たのは1979年青年座の『盟三五大切』
源五兵衛は若山富三郎
小万は木の実ナナ
三五朗は西田敏行
悪の家主・弥助は森塚敏と
懐かしい役者さん達です
仁左衛門さんもこの舞台を観られたのかな・・・
新劇にしろ歌舞伎にしろ
鶴屋南北の様々な事件を重ね合わせた筋立ての面白さ
忠臣蔵や四谷怪談
五大力から三と七を加えて「三五大切」へ
「五大力」とは「五大力菩薩」の略で
女性が恋文などの封じ目に記す語だそうです
もらったことありますか

ところで源五兵衛と三五朗が翻弄される
不条理な運命にはギリシャ悲劇に通じるものを感じます
ロシアではスタニスラフスキーがリアリズム演劇を
弟子のメイエルホリドが京劇や歌舞伎の影響を受けて
形・姿にこだわった演劇的演劇を目指したそうですが
やはり歌舞伎の形というものはかっこよいですね



5人切りの場での源五郎の登場
萬斎のマクベスの登場場面と重なりました

芝居を観終わって
こんな筋立てだったのか・・・と
ちょっと驚きました
何せずいぶん昔に観た芝居ですから
手元に
齋藤憐脚色の『盟三五大切』がありましたので
再読しました
同じ筋立でした
いつも新鮮に芝居が見られて幸せです

 
第一幕 第一場 佃沖新地鼻の場 屋台船 小舟一艘
第二場 深川大和町の場 源五兵衛宅
第三場 深川二軒茶屋の場 
第四場 五人切りの場
第二幕 第五場 四谷鬼横町の場 幽霊
第六場 愛染院門前 机の上に小万の首

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