『TERRORテロ』 |
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Masao'sホーム 観劇記 あまご 2018年2月18日 西宮芸文中ホール |
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作:フェルディナント・フォン・シーラッハ 翻訳:酒寄進一 演出:森新太郎 | ||
2013年7月26日 ドイツ上空で民間旅客機がハイジャックされた。 犯人であるテロリストたちは 7万人が熱狂しているサッカースタジアムに 飛行機を墜落させて多数の命を奪うと共に 世界的なニュースになることを目論んでいた。 しかし 緊急発進したラース・コッホ空軍少佐は 独断でこの旅客機を撃墜する。 乗客164名の命を奪って 7万人の観客の命を守った彼は英雄なのか、犯罪者なのか。 裁判は民間人が評決に参加する参審裁判に委ねられる。 検察官による論告、弁護士による最終弁論を経て 判決は一般の参審員(観客)が決めることとなる。 観客の評決によって 無罪と有罪の二通りの結末を持つ衝撃の法廷劇。 会場の入り口で例によってチラシが渡されます 「要らないですよ」 と言ったら投票用紙が入っているからと 私達観客は芝居の途中で 無罪か有罪かの評決するのだと 赤紙が入っていました 上演時間 1幕 100分 休憩 15分 2幕 40分 評決(投票) 10分 判決 15分 約3時間の公演 2幕に10分間の休憩があり投票が行われました 裁判官は今井朋彦 判事は神野三鈴 弁護人は橋爪功 被告のコッホ少佐は松下洸平 証人ラウターバッハ中佐は堀部圭亮 被害者側の証人は追撃され夫を亡くした妻のマイザー前田亜季 舞台は椅子とテーブルだけ 中央に裁判官 下手に被告人と弁護士 上手に判事と被害者の証人 シンプルな舞台ですけど迫力がありました 今井裁判官の透き通るような声に緊張感が高まります 神野さんの事件の本質に迫る追求に唸ります 橋本弁護人の飄々とした演技もいい さて判決は 有罪345 無罪341 4票差で有罪が確定し 有罪判決が読み上げられました 終演後 今井裁判官から報告があり 前日は無罪 東京公演では無罪と有罪が8公演で引き分けだったとか 私は確信を持って有罪に投票しましたが・・・・ なぜなら ドイツ空軍の関係者は 撃墜を否定しながら被告の少佐が撃墜するであろうと確信していたこと そして サッカースタジアムの観客に避難命令を出さなかったこと この2点だけでも有罪だと確信したのです ただ 少佐よりもっと悪いのは管制の空軍だと思います 上演台本には 有罪判決と無罪判決が両方とも書かれているそうで とても興味がありましたので 終演後上演台本を買いました まだ読んではいませんが 罪は組織にあると思います 陪審員(観客)の判決がほぼ半々とは・・・ 個人的にはちょっとびっくりです さて皆さんは無罪ですか? それとも有罪? |
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