『検察官 観劇記』 
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観劇記 あまご 
2018年3月24日 
 


昨年の5月モスクワ芝居三昧の旅からもうじき1年
早いものです
一緒に旅した東演のさわこさんが出演する「検察官」
関西では上演の機会がなかったので
倉敷まで行ってきました

東演のベリャコーヴィッチ作品を始めてみたのは
4年前の「ハムレット」
「ハムレット」はちょっと違和感を感じたのですが
「検察官」はすっきりと楽しめました
新しいロシア演劇を少し勉強したのが
よかったのかもしれません
それとも作品によるのかな〜
ベリャコーヴィッチさんはなかなか強烈な演出家ですから

あらすじはパンプレットからの引用です
地方官庁の賄賂や
不正を取り締まる検察官が
首都ペテルブルグよりお忍びで
しかも重大な密命を帯び各地を
調べ廻っているとの情報が
市長のもとに入った。
行政を当たり前のように「私」している市長以下
教育委員長、判事、郵便局長
病院長、警察署長や お役人たちの
面々にとってはまさに青天の霹靂
驚天動地の事態に
「えらい事が起きてしまった!」と
てんやわんやの大騒ぎ。
そこへ「街外れの安ホテルに
若いお役人がお供とともに宿泊している」
とのご注進があった。
さあ、早速懐柔するために雁首揃えて
様子を見にあたふたと駆けつける。
「間違いない!あの方は検察官だ!」
あの手この手のアタックが始まったのだが・・・・・。


ロシア版「忖度」ですから
今の日本にピッタリの芝居です
芝居は26人の役者さんによるダイナミックな芝居
美しいドレスを着た婦人たちは殆ど台詞がないのですが
踊りではなく波が流れるように登場し去って行きます
この時ハッと思いました
メイエルホリド的
ベリャコーヴィッチさんは
社会主義リアリズム演劇を否定した
メイエルホリドの孫弟子にあたります
エジブトの壁画に出てくるような人物の並び
演劇的演劇(シアトリカルな演劇)
まさに
そんな感じの芝居でした
芝居自体は
とてもコミカルですから
よく笑いました


配役は
写真上段左端は最後に現れた本当の検察官? 
             上段中央は偽の検察官?(南保大樹
下段左端は市長の娘マリア(東さわこ)
       隣は市長の妻アンナ(腰越夏水)
中央は市長(能登剛)
 
教育委員長
裁判所判事
慈善病院長
郵便局長
地主
地主
下男
医師
警察署長
宿屋の給仕・指揮者
宿屋の給仕・指揮者
楽士たち

妻たち


原野寛之
豊泉由樹緒
内田龍磨(Pカンパニー)
奥山浩
木野雄大
島英臣(俳優座)
籠池龍三
A・クプリャノフ(ユーゴザパト劇場)
T・スキツァン(ユーゴザパト劇場)
V・グリシェチキン(ユーゴザパト劇場)
G・イオバッゼ(ユーゴザパト劇場
星野真広清川翔三、荒平直人、
大川綾香
光藤妙子、岸並万里子、古田美奈子
竃二紗子、中花子、三森伸子
椎名啓介

何度見ても楽しめそうです
カーテンコールで「ブラボー」と
叫びたくなりました

終演後
さわこさんを囲んで三人で瀬戸のお魚料理を満喫
倉敷の夜も楽しみました

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