『黄色い叫び』 
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観劇記 あまご 
2019年3月29日 
 
作・演出:中津留章仁
トム・プロジェクト
出演: 斉藤とも子 原田祐輔 山崎大輝 中嶋ベン 長尾純子
      太平 岡田優 伊藤壮太郎 足立英 辻井彰太

平成30年度大阪市演劇鑑賞会
主催/大阪市
 大阪市中央公会堂


写真はステージ・ナタリーから

この作品は東日本大震災が発生する直前に執筆中であった脚本を
新たな物語として書き直し
2011年4月に苦しみの中で
上演された作品だそうです
今回は4回目

舞台は
とある地方の公民館
青年団のメンバーがお祭りのための会議に集まってくる
昨年土砂災害で亡くなった人があり
例年通り祭りを行うかそれとも自粛するか
それが会議の目的

中津留さんのお話によると
毎年お決まりのように台風が通過する四国地方が舞台で
台風には慣れっこなっている人たちの集まりとのこと

会議はお祭りを実施する方向でまとまるのですが
突然一人の青年が立ち上がり
話始めるのです
彼は
昨年の土砂災害で両親と家を失い
数ヶ月前に起きた東日本大震災を機会に
それまで働いていた東京から故郷に帰って
公民館で仮住まいの生活をしているのです
そんな彼を密かに慕う女の子がいて
毎日か時折か食事を届けている
彼女も青年団の仲間
10人の青年団の仲間のことを紹介するのは長くなりますので
省略します
・・・・・
彼は出戻り故
青年団の仲間と溶け込めなかったのですが・・・
彼の意見は
祭には賛成だか
災害対策も実施するように町に働きかけて欲しいと
訴えるのでした
青年の発言により
会議は振り出しに戻り紛糾します
自然災害と人災
都会と地方
災害対策とは
誰のためにあるのか
現代の抱える様々な問題が浮彫になり
議論は白熱します
なんとか会議は終り解散
しかし
突然の風と大雨により
土砂崩れが発生
道は完全に遮断され
公民館も孤立状態に陥りました
先に出て行った仲間の
救出作業に向かう団長たち
そして
土砂に巻き込まれ
流血したまま二人が公民館に運び込まれて来ます
一人は生死を彷徨う状態
もう一人は何とか動けます
ここからの舞台の展開はまさにドラマチック
黄色い叫びから
終幕は
トントントン

命の鼓動が響き渡る

中津留さんらしい終わり方だと思いました

終演後
ジャングルさん達と合流
久々のお初天神から梅田界隈まで
皆で
楽しい会話が深夜まで弾みました
次回の中津留作品が楽しみです

 

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