『いずれおとらぬトトントトン 』 
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観劇記 あまご 
2019年5月21日 
 
作:戌井昭人 演出:所 奏 文学座アトリエ



あらすじ(文学座チラシより)
山奥にある病院
そこには
何かしらと交信している患者(石田圭祐)
音楽家デビューしたい患者(沢田冬樹)
スリッパ拳法を操る患者(椎原克知)
家に帰りたい患者(萩原亮介)
毛布にくるまる患者(越塚学)
道行きの患者(加納朋之)などがいる。
患者たちは
医者(飯川瑠夏)・看護師(前東美菜子)とのミーティング治療によって
主張することを管理・禁止されながら過ごしていた。
そんな中
ある男(亀田佳明)が病院にやってくる。


写真はLivedoor NEWS ステージナタリー より

http://news.livedoor.com/article/detail/16433663/

チラシには作者の戌井昭人さんが映画『カッコーの巣の上で』に
着想を得たと書かれていた
舞台は映画のような暗さと重たさはなく
厳しく管理された病棟の中で
人間のもつ本来の自由と喜びを
とてものびやかに表現されていて
楽しかった
この芝居も『カッコーの巣の上で』と同じように
管理社会に対する痛烈な批判です
時は東京オリンピックの年
みな貧しく
国民意識は総中流をめざし
格差は少なく
比較的自由があり
今に比べると幸福度の高い時代でした
終幕に近い頃
幾人かの患者たちが抜け出し
残った患者たちと規則違反のラジオを聞く新米の医者
マラソンの実況放送に3人は耳を傾ける
アベベが競技場に入ってきました
大歓声!
突然
スリッパの男が入って来て
アベベを抜き去る

大歓声!!
なんともいえない痛快な気持ち
不思議な気分でした

役者さん達ののびのびとした演技
対照的に前東さんのこてこての演技
うまく組み合わされたプレーに
堪能しました

関西での再演も期待したいです

 

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