『贋作 罪と罰』 
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観劇記 あまご 
2019年7月6日 
 
作:野田秀樹 脚色・江出:本荘友毅
神戸大学演劇部自由劇場 Vol.213 7月公演
六甲台講堂


あらすじはチラシから
『天才は、あらゆる法律を踏み越える権利がある』
自身をその「天才」だと信じる江戸開成所の女塾生三条英は
「理想」のため、金貸しの老婆おみつと
その妹おつばを殺してしまう。
「志」を同じくする親友の才谷は
罪悪感に苦しむ英の身を案じていた。
そんな中
尊王倒幕を果たさんとする「思想」の音が江戸に広がる。
倒幕派の才谷は
坂本龍馬が金で幕府を倒すつもりだと話す。
血を流さず
金で時代を変えようとする坂本竜馬。
武力によって時代を変えようとする志士たち
その裏で暗躍する溜水と
罰に怯える英を追い詰める都。
それぞれの「理想」の果て
英はいったい何を見ることになるのか……


野田秀樹さんの芝居を見るのは多分初めて
関西には滅多に来ないし
東京公演もチケットを取るのが難しそうです
戯曲は『農業少女』を読みました
これ1本です
テンポが速く役者の入れ替わりが激しい芝居
『贋作 罪と罰』もテンポの速い芝居でした
ドストエフスキーの原作は読んだことがあるので
最初は現代版なのかと思いましたが
時は幕末
ええじゃないか運動や
坂本竜馬が出てきたりして
ちょっと頭がこんがらがりました
それにしても
若いエネルギーの発散で
年寄りも楽しめました
ただ
坂本竜馬という人物はよく分からないところがあるようですね
この芝居に出てくる竜馬は
武力でなく金の力で幕府を倒そうとします
半分賛成、半分はどうかな?
そんな気持ちです
竜馬は
明治維新の影の功労者ということですが
個人的には戦争に突入した明治の時代は
民衆にとってはどうだったのか
??を感じます
明治という時代を今一度振り返ってみてはどうでしょう
漱石の三四郎に出てくる
広田先生の言うように・・・・・

「降る雪や明治はそんなによかったか」
こんな川柳もありました

 

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