『リハーサルのあとで』 
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観劇記 あまご 
2019年9月7日 
 
作:イングマール・ベルイマン 訳:岩切正一郎 演出:栗山民也
地人会新社第9回公演 新国立劇場 小劇場
出演: 一路真輝 森川由樹 榎本孝明



あらすじ
稽古の終わった舞台上で、演出家・ヘンリック(榎木孝明)がまどろんでいる。二カ月後にストリンドベリの『夢の劇』の初日を迎えるのだ。そこに、若い女優・アンナ(森川由樹)が、忘れ物をしたと戻ってくる。彼女の両親も俳優で、ヘンリックとは旧知の仲だ。彼はアンナに思い出を、そして演劇論、俳優論を語り始める。とそこへ彼女の母・ラーケル(一路真輝)が現れ… 
地人会新社HPより

 『リハーサルのあとで』 
リハーサルの舞台とはストリンドベリの『夢の劇 ドリームプレイ』のことで
あの華やかな『夢の劇』
(2016年の演出:臼井晃、台本:長塚圭史、振付:森山開次)
を想像していいましたが
静かで地味で
そしてかなり難解な舞台でした。
パンフレットの中で栗山民也さんがベルイマンの映画を見て
こんなこと書いておられました。
 「夢中だった。随分と背伸びしないと届かない難解な世界であったが、背伸びしてもまだ届かないところが多々あって、それがどうしようおない魅力で、その「わからなさ」に夢中になった。「わかる」ことより、「わからない」ことの方が、胸が熱く感じたのはこの頃からだったか、「わからない」ということをはっきり口にすることが、とても大事に思えた。

私も頭の中が混乱するような芝居は好きですが
登場する三人の気持がさっぱり理解出来なく
ちょっと悲しい気持ちに近かったのですが
ちょっと安心しました。
ストリンドベリも難解ですけど
ストリーがあって楽しませてくれますが
三人の会話劇から
三人の関係と想いを理解するのにも
時間がかかりました。
想像するのに少々疲れてしまったようです。
でも
今思えばベルイマンらしき人物を演じた榎本孝明さんの
静かな演技はなかなか魅力的でした。
パンフレットの中で翻訳の岩切正一郎さんが書かれていました。
ベルイマンは「冷静さと秩序と親密さ」を大事にした芸術家であったと。
反面
栗山民也さんはベルイマンのこと
とても気難しく気まぐれな性格らしい
とも書かれていて
なかなか複雑な人物だったと想像されます。
機会があったら
ベルイマンの映画見てみたいと思います

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