『東京ストーリー』 
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観劇記 あまご 
2019年10月26日 
 
作:松田正隆 演出:金澤菜乃英
劇団青年座第239回公演 下北沢・駅前劇場



松田正隆さんの芝居はなかなか見れなくて
昔神戸でも上演された『紙屋悦子の青春』も見れなくて
『水入らずの星』という不思議な作品1作だけ
ヒマラヤの頂上に眼玉を置きに行くという
なんとも不思議な芝居でした
果たして今回は
ストーリーは
東京都内のとある私鉄沿線の同じマンションに住む三人の女性たち。
大学で哲学を教える佐知子
「私、このまま一人で生きて行けるのかなって思ったのよね」
佐知子の姪でバイトをしながらコントグループを引っぱる彩芽
「今、はじめて出て来た考えだけど。心の中じゃずっとそう思ってた気がする」
不動産屋に勤め、空き家を案内する奈々
「私、わからない。なんで、こんなことになったのか」
そんな東京に生きる彼女たちの日常風景は「空き家」を通して少しずつ変化していく。


チラシによるあらすじはこんな具合で
ごく自然な現代東京の下町物語かと思っていたら
今回もまた不思議な舞台でした
人間関係もよくわかりません
一体どこで暮らしているのかもよくわかりません
賃貸の空き家が舞台です
その部屋に試し入居
寝転んだり
無断侵入してお酒飲んだり
舞台も小さなテーブルようなものや椅子が幾つかあり
布テープが張り巡らされ
舞台の転換ごとに移動して行きます
混乱した頭の中も
少しずつ糸がほぐれるように
なんとなく状況が理解できたような気持ちにはなるのですが
実のところ分かりません
人の気持はなかなか解らないもので
分かっているようで解らない
この混沌とした世界が松田正隆さんの世界なのでしょうか
このような世界
個人的には好きです



不思議な世界から抜け出すと
のんさんが居られました
お母さんはお昼に来られたとのこと
すれ違いでした

お芝居のあと
青年座の製作の皆さんと
京都・福島・神戸の仲間で乾杯
楽しい夕べでした

出演
杉村佐知子: 津田真澄 (大学教授)
杉村彩芽: 田上唯 (佐知子の姪。3人組コントグループの代表)
梅崎奈々:野々村のん (不動産屋の事務員)
宇田川: 石母田史朗 (大学教授。佐知子の同僚)
薬師: 前田聖太 (宇田川のゼミ生)
柴崎: 松川真也 (薬師の先輩)
戸倉: 山賀教弘 (奈々から空き家を紹介される男)
吉岡リコ :世奈 (コントグループのメンバー)
筒森さゆり:角田萌果 (コントグループのメンバー)

 

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