『白い夜の宴』

観劇記 あまご 
2014年6月29日 
紀伊国屋サザンシアター 
          作 :木下順二  
           演出:丹野郁弓 
                   
 仕事の合間の休日、日曜日に観ました。47年ぶりの再演だそうです。パンフレットの中で早稲田の高橋敏夫さんが「木下順二の時代がきた」と書かれていました。神戸演鑑のSOさんも「木下作品をもっと演って欲しい・・」と同感です。
 70年代に木下さんの講演会があり、「70年代は先が見えにくい・・・」と語られたような記憶があります。「夕鶴のつうは、どこに向かって飛んでゆくのだろうか」と、60年の挫折ともいえる「白い夜の宴」、70年の挫折にも通じる「夕鶴」、そして2014年は「戦前の暗黒時代に向かっているような気がする」と芝居を見終った後の劇団との交流会で若い人たちが感想を語ってくれました。
あの時代、信念を貫き通した人達、挫折しながらも良心を守り通した人達、権力に屈してしまった人達、あの人たちに今の世がどのように映っているのか、たくさんの人たちに観て欲しい芝居でした。
 あらすじは パンフレットから
 1960年代の半ばに近いある夏の夜、庄内家の応接間では年に一度の宴が催されようとしている。軍需産業の花形であった飛行機工場を戦後、自動車産業に転換させることに成功した父。かつて左翼青年だった父と辛酸をともにしてきた母。「陛下とともに、常に和平のいと口をさがしておった」と力説する元内務省官僚の祖父。そして不思議な予知能力を持った長女の算子らが、わが家の陽気なお祭りを待っている。しかし、肝心の長男である一郎はまだ帰ってこない……。自動車事故?恋人凉に宛てた不可解な手紙とともに、やがて謎めいた行為が明かされていく



父:西川明 算子:中地美佐子 母:箕浦康子
一郎
次郎
祖父
老女

カゲさん

男1
男2
朝鮮人
刑事1
刑事2
看守

斉藤尊史
細川誉也
内藤安彦
別府康子
櫻井明美
みやざこ夏穂
山田志穂
大野裕生
西部守
天津民生
岡浦甫
境賢一
吉田正朗


庄内家の人達

47年前の配役も凄いですね。
父:滝沢修
母:細川ちか子
算子:新珠三千代
一郎:伊藤孝雄
次郎:森拓冶
祖父:芦田伸介
老女:小夜福子
涼:吉行和子

演出:宇野重吉

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